オンラインカジノといえばマイクロゲーミングにクリプトロジック、アンティグア・バーブーダにKahnawakeだけとは限らない。世の中には色々と不思議な世界があるものです。
オンラインゲーム業界のカジノに対する不思議な反応?
まずはこれらの記事を見てほしい。
いづれもオンラインゲーム総合サイトの大手4Gamer.netより引用したものである。
クローズドβテスト中の「R.O.H.A.N.」,本日(8月1日)カジノを実装
http://www.4gamer.net/news/history/2006.08/20060801155945detail.html
YNK JAPANは本日(8月1日)午後1時,現在第2次クローズドβテスト中のMMORPG「R.O.H.A.N.」にカジノを実装した。
これにより,ゲーム内のカジノで「バカラ」というカードゲームを楽しめるのだ。カジノには,マップ上の街の中や,バインドストーン近辺など,安全地帯であればどこからでも参加可能。
「WYD2」,スロットマシーンで遊べるカジノゾーンが一般公開
http://www.4gamer.net/news/history/2006.08/20060810190300detail.html
ユビキタスエンターテインメントは,MMORPG「With Your Destiny II」で,「一攫千金!カジノ限定OPEN!」を実施する。期間は8月15日13時から9月5日9時まで。
カジノゾーンには,ゲーム内通貨のゴールドを賭けて遊べるスロットマシーンが設置されている。もちろん絶対に儲かるワケではないが,一攫千金を目指してみるというのもいいのでは?
「テイルズ オブ エターニア オンライン」でカジノがオープン
http://www.4gamer.net/news/history/2006.10/20061004171846detail.html
バンダイナムコゲームスは本日(10月4日),MMORPG「テイルズ オブ エターニア オンライン」でアップデートを行い,カジノを追加した。
カジノには,「ハイアンドロー」と「ジャンケンマシーン」が用意されており,専用のメダルを賭けて遊べる。
どうだろう? これらの記事を見てみなさんはどう思っただろうか?
「カジノといってもバカラだけとかジャンケンとかだけで、別に大したことないじゃん!」
「なんでこんなのが記事になるの?」
と思う人もいるだろう。
「ゲームにカジノなんて、ドラクエにもすごいカジノが入ってるし、
別にいまさら珍しくもなんともないよ!」
と思う人もいるだろう。
しかし、これらのニュースソースはYahooのニュースでも取り上げられたほどのものなのだ。
普段、ブラックジャックやバカラ、ルーレットにスロットと数十種類ものゲームを遊んでいるわれわれにとってはにわかに信じがたい反応だ。
オンラインゲーム業界(ネットゲーム)ではここ最近、この「カジノ」という単語に非常に敏感な(おおげさな)反応をするようになっている。ちょっとしたネトゲにカジノが用意されるという内容でも必ずと言っていいほどニュースになっている状態が続いているのだ。
これはなぜだろうか・・?
RMT 【リアルマネートレード】
なぜこのようなことが起こるのか? 実はこれにはちゃんとした理由がある。
みなさんはRMTというものをご存知だろうか? RMTはリアル・マネー・トレードのことで、オンラインゲーム中のバーチャル貨幣を現実に売買するシステムのことだ。
RMT 【リアルマネートレード】
複数のユーザがネットワークを通じて同時に一つの世界に参加してプレイするオンラインゲームにおいて、ゲーム内のお金やアイテムを現実世界の現金で取引すること。
ゲームにあまり時間を割けないが強力なアイテムやゲーム内貨幣のほしい社会人などが、暇に任せてゲームをプレイしてアイテムや貨幣を大量に所持している学生などから現金でそれらを購入することがある。多人数参加型のネットワークRPGであるMMORPGなどで生じる現象で、ゲームを運営する企業の多くはRMTを会員規約などで禁じているが、取引はゲーム外のオンラインオークションなどで行なわれ、現実世界では特に違法なわけでもないため、実効的な取り締まりは難しいのが現状。
「金はあるけど時間がない」というようなサラリーマンなどがよく利用するらしい。買ったゲームマネーでアイテムや装備を充実させれば手っ取り早くキャラクタを強くすることができる。
試しにRMTで検索するとどの程度の業者が引っ掛かるか試してみよう。
RMTでGoogle検索
ご覧のように、無数のRMT業者が乱立しているのだ。
現在、RMTの市場規模は国内で約150億円、利用者は7万人前後とも言われており、この数字は軽くオンラインカジノの日本国内市場を上回っている。
オンラインゲームの運営会社ではこのRMTを禁止しているところも多いのだが、その売買はゲームシステム外で行われるため規制する方法がなく、さらにRMT自体の存在がオンラインゲームの人気を支えているという側面もあるため、規制とは名ばかりで実際には放免というのが実態のようだ。
このRMTの存在がオンラインゲームがカジノに過敏に反応することと大きな関わりを持っているのだ。
まるでパチンコの三店方式、これで合法オンラインカジノ!?
ここまで説明すれば、気付いた人もいるのではないだろうか?
そう、「オンラインゲーム」+「RMT(リアルマネートレード)」で即席オンラインカジノの出来上がりである。
- ゲームマネーを購入したいプレイヤーはRMT業者からゲームマネーを購入
- プレイヤーがオンラインゲーム中のカジノで大当り!
- プレイヤーは増えたゲームマネーをRMT業者に販売して現金化
大体こんな流れである。パチンコの三店方式と似通ったシステムだ。
これで建前的には
「だれもゲームで得たチップを直接現金化していない」
↓
「ギャンブルをやっていない」
という構図が完成することになる。
まさに夢にまで見た「完全合法的オンラインカジノ」である。
カジノの存在はまさに劇薬
以上の背景があるから、ネットゲーム業界は「カジノ」という単語に過剰反応するのである。
しかし、この「オンラインゲーム+RMTでオンラインカジノ」という構図はオンラインゲーム業界の活性化には繋がるかもしれないが、あまりに急激に人気が出て目立ってしまうと「なにかと面倒なことになる恐れもある」ので、運営元は様子を見ながらおそるおそる導入しているということだろう。
どのオンラインゲーム運営元も実力的にはドラクエと遜色のないカジノを用意できるけれども、「あえて小出しにしている」ということだ。(今現在ドラゴンクエストのオンライン版は発売されていません。)
実力的には折り紙つきの日本のゲームメーカー、その気になればとんでもないカジノを作り出すことだって十分にありえる。
どうだろうか、このオンラインゲームとカジノの関係は今後も注目すべきことだと思う。
近い将来、ドラゴンクエストやファイナルファンタジーのオンライン版が出て、その中のカジノにサンダーストラックやマーベルシリーズが用意されているなんてことは・・ないと思う...



