オンラインカジノのねずみ講やマルチに勧誘する危険な手口|騙されないための注意点
オンラインカジノの初心者を狙った「詐欺」があります。「インターネットのカジノゲームを宣伝して、会員を獲得すればお金がもらえる」などと違法な勧誘を受け、登録料を払わされるといったねずみ講やマルチ商法の被害が報告されています。
このページでは、オンラインカジノを題材にしたねずみ講やマルチ商法の手口と、被害に遭わないための注意点を説明します。「簡単に稼げる」といった儲け話に誘われたときの判断に役立ててください。
この記事のまとめ
- ねずみ講は法律で禁止されており、マルチ商法は違法ではないがトラブルが多い
- 本当に儲かる話なら他人に広める必要がないため、「儲かる・稼げる」という勧誘はまず詐欺を疑う
- マルチ商法は、法定の契約書面を受け取ってから20日以内であればクーリング・オフ制度が使える

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オンラインカジノのねずみ講・マルチの勧誘に注意

オンラインカジノに興味を持った初心者をターゲットに、「ねずみ講」や「マルチ商法」を仕掛ける詐欺グループがあります。
ねずみ講・マルチ商法とは、簡単に言えばどちらも「上の階層の人が下の階層の人の儲けを吸い上げる」システムです。たとえばAさんがBさんを勧誘してBさんがお金を支払うと、Aさんだけにそのお金が入ります。その後、BさんがCさんを勧誘し、Cさんがお金を支払った場合、Bさんの儲けの一部がAさんに支払われる、というシステムです。
厳密に言えば「マルチ商法」自体は違法ではないのですが、たとえば上の例ではBさんが借金してまでAさんにお金を支払ったとします。しかし肝心の「Cさん」を見つけることができないと、Bさんは儲けを得ることができず借金だけが残ってしまいます。またCさんを見つけるために友人や知人を強引に勧誘するなどして、人間関係が壊れるといったトラブルも多いです。なお、ねずみ講は法律で禁止されています。
マルチ商法とねずみ講の違い
マルチ商法(連鎖販売取引)は特定商取引法の規制を守っていれば違法ではありませんが、ねずみ講(無限連鎖講)は法律で禁止されています。
ねずみ講もマルチ商法も詐欺の温床になりやすいため、注意が必要です。また、一度その輪の中に入ってしまうと、勧誘する側に回って自分も加害者となってしまう可能性があるため、特に注意する必要があります。
ねずみ講|法律で禁止されている

「ねずみ講」とは、法律で禁止されている詐欺ビジネスモデルです。そもそもの目的がお金の受け渡しであり、商品などが介在していないネットワークビジネスのことを指します。
たとえば、Bさんがお金を払って「Aグループ」というねずみ講のグループに入ったとします。Bさんは会員費を払ってAグループの組織の一員となりました。Bさんが稼ぎを得るためには、自分の友人や知人、ネットで知り合った人物などから人を集め、Aグループの一員にする必要があります。そしてその人が支払った会員費のうち、Aグループが差し引いた純利益がBさんに入ってきます。
ねずみ講は「無限連鎖講の防止に関する法律」で禁止されており、開設・運営だけでなく、勧誘することも罰則の対象となります。
マルチ商法(ネットワークビジネス)|違法ではないがトラブルが多い

「マルチ商法」とは、法律では「連鎖販売取引」と呼ばれるネットワークビジネスです。たとえば化粧品を例に挙げると、Aという会社から化粧品を購入したBさんが、その化粧品を知人・友人などに紹介し、その人が化粧品を買ってくれれば購入代金の一部がBさんの元に入る、というシステムです。
マルチ商法自体が違法取引であるわけではありませんが、商品の購入が必要になるケースが多く借金の原因となること、また知人や友人に対して強引にセールスを迫ることから人間関係が壊れやすい、などの理由でトラブルになることが非常に多いです。そのため、特定商取引法ではマルチ商法(連鎖販売取引)に厳格な規制を設けています。
特定商取引法の主な規制
- 勧誘目的を告げずに呼び出した相手を、公衆の出入りする場所以外(カラオケボックスなど)で勧誘することは禁止
- 「必ず儲かる」と誤解させる断定的な説明や、事実と違う説明は禁止
- 販売業者の名前、商品の種類、会合が勧誘目的であることを明示する必要がある
- 相手を威迫して困惑させる勧誘は禁止
オンラインカジノを題材にしたマルチ商法では、これらの規制を守らずに勧誘する例が見られ、特定商取引法違反の疑いで逮捕者も出ています。
オンラインカジノの悪質なマルチ商法の逮捕・提訴の事例
オンラインカジノを題材にしたマルチ商法では、逮捕者も出ています。2022年9月には、ネットカジノの儲け話に不正に勧誘したとして、マルチ商法のグループの十数人が特定商取引法違反の疑いで大阪府警に逮捕され、その後、被害者による損害賠償の訴訟も起こされています。
ネットカジノを通じて報酬を得る 儲もう け話に不正に勧誘したとして、大阪府警は20日、名古屋市の男ら十数人を特定商取引法違反(事実の不告知、書面不交付)などの疑いで逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。府警は、男らのグループが、新たな客を勧誘すれば紹介料が入るマルチ商法(連鎖販売取引)の仕組みで、昨年6月以降、数十億円を集めたとみている。
2023年3月に被害者ら10名が集団訴訟を起こし損害賠償を請求中
「ERA(イーラ)」は、2022年ごろまで活動していたネットワークビジネスのグループです。アフィリエイトと称してマルチ商法を行っており、次のような仕組みだったといいます。
- 商材はオンラインカジノやブックメーカー
- 専用アカウントを利用してネットワークビジネスを行う。入会費は25万〜75万円
- 1人勧誘すると、入会金のうち5%〜10%を獲得。勧誘した人物が別の人物を勧誘する(「孫」にあたる)と、入会金の2%を獲得
- 紹介者がゲームを遊んだ場合、損失額の2%を獲得
- 紹介者自身も月3万円以上カジノやブックメーカーでプレイする必要がある(自分が勧誘した参加者も同様)
訴状などによりますと、大阪などに住む20代~30代の男女計10人は「ERA(イーラ)」と呼ばれるマルチ商法グループのメンバーから「インターネットのカジノゲームを宣伝する会員を獲得すれば報酬がもらえる」と違法な勧誘を受け、登録料を支払わされたとして、元リーダーに対し計695万円の損害賠償を求めているということです。
引用元:(現在は公開終了)【速報】『1円も返ってこない』違法マルチ被害で集団提訴 元グループリーダーに695万円の損害賠償を求める 神戸地裁
これはアフィリエイトではなく、れっきとしたネットワークビジネスです。
ただ、このネットワークビジネス自体が違法というわけではなく、こういった連鎖取引をする際は、勧誘する前に「販売業者名・商品の種類・勧誘目的」を明示し、法律で定められた書面を交付する必要があります。この書面を交付しなかったことや、毎月必要なベット額を告げなかったことが、逮捕の容疑となっています。
オンラインカジノのねずみ講・マルチ商法に勧誘する手口

最近の詐欺の手口は見分けるのが難しくなっており、被害者の意識を持たないままお金だけ取られている場合もあります。次の項目に一つでも覚えがあれば、注意してください。
詳細には触れず「稼げる・儲かる」としか言わない
前に自分が騙された悪質組織ERA(渋谷)で教わる勧誘手口のマニュアル。
— ERA ツィフェミは社会の癌 (@higaisya93) June 10, 2022
これを新規の入会した人に対して無理矢理教えて、まずは新規の人の近しい人(友達や先輩後輩など)に勧誘するように教育させてさっそく友達に電話を掛けさせて勧誘をする。
まさに悪質なやり口。#詐欺 #マルチ #ERA #DIVINE #NO-VA pic.twitter.com/uXYX5VEWOe
まず、オンラインカジノを使ったネットワークビジネスでありがちな詐欺手口は、あまり詳細を話さず「簡単に稼げる儲け話があるんだけど、ちょっと説明会に参加してみない?」と、説明会への参加を促すものです。
説明会では、会合で仲間意識を持たせつつ長時間の説明で思考能力を奪い、半ば強制的に(本人は詐欺とは思わず)マルチグループに入らせるといった形で勧誘します。
先ほど説明したとおり、マルチ商法に勧誘する際は、「この話が勧誘目的であること、商品の種類、販売業者の名前」を告知する必要があるため、勧誘目的を告げずに呼び出すこの手口は特定商取引法に違反します。
SNSやマッチングアプリを利用して勧誘
最近はSNSやマッチングアプリを利用した勧誘も多く行われています。マルチに勧誘する目的でSNSでDMを送ったりマッチングアプリで会う約束をして、メッセージに「アフィリエイトの代行をすると、自分を通じて登録した人がお金を賭ければマージンが入る」などと説明する手口がよく行われています。そしてこのアフィリエイトへの登録費用がかかる、という形でお金を請求します。
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じて知り合った人から「僕が信用した人にだけ特別に教えている良い話がある。一緒に成功しないか」と誘われた。勧誘者のメッセージには「海外のアフィリエイト代行サービスの会員になるだけで儲かる。
海外のオンラインカジノサイトの広告にアクセスした客がギャンブルでかけたお金の数パーセントがもらえ、さらに下部会員を増やしたらマージンも入る」と書いてあった。面識はないが贅沢な生活ぶりをSNSで披露していたので興味を持った。
「アフィリエイト会員になるには20万円必要だが、儲かるのですぐに元は取れる。オンラインカジノを行うことで更に収入は増える」と聞き、指示された海外サイトにアクセスした。会員登録し、翌月一括払いでカード決済した。契約書はもらっていない。よく考えると不安なので解約したい。(20歳代・女性)
この事例では、契約書も受け取らないまま多額の支払いをしています。マルチ商法では契約書面の交付が義務付けられており、書面がない時点で問題のある勧誘です。
純粋な若者が狙われやすい
詐欺グループが狙うのは、詐欺に気付きにくい人です。警戒心の強い人よりも警戒心の薄い人のほうがだましやすいため、そういった人に標的を定めてマルチ商法の手を広げようとします。
具体的に、マルチ商法に騙されやすい人は、このような特徴を持っている場合が多いです。
- 人が良く、相手のことを信じて疑わない
- 意思表示が苦手、Noと言えない
- 相手にどう思われているかを気にして、周りに流されやすい
- その分野に関して全く知識がなく、調べようともしない
- それっぽいことを言われたら信じてしまう
1つだけでなく、複数の要因が重なることで、詐欺グループの標的になりやすくなります。
特に、成人したばかりの18歳〜20代前半の若者が狙われることが多く、その純粋さを逆手に取られてお金をだまし取られる被害が報告されています。
同窓会や成人式など久しぶりに会った旧友から勧誘
特に断りにくいのが、同窓会や成人式など久しぶりに会った旧友からカフェや飲食店などに呼び出され、マルチへ勧誘されるパターンです。この場合はあまり無碍にすることもできず、また先輩・後輩の関係であれば特に面前で断るのは難しいかもしれません。また、勧誘した人自体が詐欺であると気付いておらず、本当に善意で話をしてくれている場合もあり、そうなると断るのはさらに難しくなります。
【事例】SNSで高校時代の先輩に誘われ飲食店に行くと、見知らぬ男性もいて「このUSB教材を使えば誰でも簡単に儲けられる」「先輩もこのUSBで利益をあげた」と言われ興味を持った。翌日、再度説明を受け本当に儲かるならと契約した。商品代金は「消費者金融から借金すればよい」と言われ、ローンカードの借金で支払った。契約後8日が過ぎた頃「マージンがもらえるから友達を勧誘するように」とシステムの説明をされ、マルチ商法だと気付いた。マルチ商法とわかっていたら契約しなかった。解約し支払った商品代金を返金してほしい。[20歳代・男性]
引用元:若者が被害に遭いやすい悪質商法
しかし、旧友や先輩に悪意がなくても、背後の組織は勧誘相手を標的として見ています。はっきりと断り、それでも帰してもらえない、脅されるといった場合は、ためらわずに110番に連絡してください。
オンラインカジノのねずみ講・マルチで騙されないために知っておくべきこと

ネットワークビジネスの説明会は最初から断るのがいちばんですが、説明会の最中でも、説明会が終わったあとでも、そのグループから距離を取ることはできます。
「もしかしてマルチかもしれない」「詐欺に遭っているかもしれない」と少しでも思ったら、消費者ホットライン188に相談してください。最寄りの消費生活センターなどの相談窓口につながり、契約の解除の方法などについて助言を受けられます。
オンラインカジノの登録にお金は一切かからない
オンラインカジノを題材としたマルチ商法は、オンラインカジノの登録代金として法外な金額を請求してくる場合が多いですが、そもそもオンラインカジノに登録する際にお金がかかることはありません。実際にアフィリエイトビジネスだったとしても、お金が動くのは登録したプレイヤーが入金してカジノゲームを遊んだときであって、オンラインカジノの登録それ自体でお金が動くわけではありません。
そのため、登録料として支払うのは「オンラインカジノへの登録料」ではなく「ネットワークビジネスへの参加費」です。その代金としては明らかに法外な値段であることが分かります。
勧誘目的を告げずにセミナーに誘導するのは違法
前の項目までで何回か解説しましたが、マルチ商法は特定商取引法で厳しく規制されており、これに違反する勧誘は違法です。あらためて内容を確認しておきましょう。
- 勧誘目的を告げずに呼び出した相手を、公衆の出入りする場所以外で勧誘することは禁止
- 「必ず儲かる」と誤解させる断定的な説明や、事実と違う説明は禁止
- 販売業者の名前、商品の種類、会合が勧誘目的であることを明示する必要がある
- 相手を威迫して困惑させる勧誘は禁止
このうち一番問題になるのが「販売業者の名前、商品の種類、会合が勧誘目的であることを明示する必要がある」という点です。
セミナーに誘われたときに、それがマルチ商法の勧誘であることを告げられなかった場合は、特定商取引法に違反します。セミナーや説明会に誘われたら、まずはどんな内容なのかを聞き出しましょう。それでも濁すようなら、最初から断ってください。
SNS上での金持ち・儲かっているアピールは信用しない
SNSでは、札束や高級時計などをID付きで載せたり、収益が数字で書かれたページを撮影するなどして金持ちアピールや儲かっているアピールをする業者がいます。しかし、こうした写真も信用してはいけません。次のような方法で簡単に作れるためです。
札束や時計などをID付きで載せる方法
札束や高級品などを撮影できる「撮影会」が開かれることがあります。この撮影会に参加するとIDと一緒に金持ちアピールのできるグッズを撮ることができます。
さらに、とあるサイトでは有料で指定したIDと札束を撮影した画像を送ってくれるサービスもあります。そのため、「ID付き写真」があっても、本人が儲けている証拠にはなりません。
収益ページの捏造方法
Webページの文字は「html」や「css」といった言語を使って表示されますが、この言語を操作すれば、Webページの表示を簡単に書き換えることができます。
たとえばChromeの場合、右クリックから「検証」という項目をクリックするとWebページの言語が書かれた画面が出てきます。
ここの数字を書き換えると、簡単にページの内容を捏造できます。もちろんページを移動したり再読み込みすると書き換えた情報は元に戻りますが、書き換えた状態で撮影したページはそのままなので簡単に詐欺画像を作ることができます。
マルチ商法であればクーリング・オフや中途解約ができる
マルチ商法の場合、クーリング・オフや中途解約が可能です。「クーリング・オフ」とは、いったん契約の申し込みや契約の締結をした場合でも、一定の期間であれば無条件で契約の申し込みや契約そのものを解除できるという特定商取引法上の制度です。マルチ商法(連鎖販売取引)は特定商取引法で定められた取引のため、クーリング・オフの対象です。
クーリング・オフの期間は、法律で定められた契約書面を受け取った日(商品の引き渡しのほうが後なら、その日)から数えて20日です。契約した日からではないため、書面を受け取っていなければ期間は始まっていません。マルチ商法はリスクの高い取引のため、訪問販売などの8日より長めに設定されています。
連鎖販売取引の際、消費者(無店舗個人)が契約を締結した場合でも、法律で決められた書面を受け取った日(商品の引渡しの方が後である場合には、その日)から数えて20日以内であれば、消費者は連鎖販売業を行う者に対して、書面又は電磁的記録により契約の解除(クーリング・オフ)をすることができます。
引用元:連鎖販売取引
また、20日を過ぎた場合でも、将来に向かって契約を解除する中途解約ができます。入会から1年以内であれば、引き渡しから90日以内の未使用の商品は返品でき、事業者が請求できる違約金は商品の販売価格の10%までに制限されています。この場合も消費者ホットライン188に相談してください。
セミナーなどで「クーリング・オフはできない」と言われたり脅されたりして、クーリング・オフをしなかった場合は、「クーリング・オフ妨害」にあたる違法行為です。この場合、事業者があらためてクーリング・オフができる旨の書面を交付し、それを受け取ってから20日が過ぎるまでは、クーリング・オフで契約を解除できます。こちらも消費者ホットライン188に相談してください。
まとめ:怪しい儲け話に乗らないように注意
オンラインカジノを題材としたねずみ講やマルチ商法に限らず、簡単に儲かる話はまずありません。オンラインカジノへの登録自体にお金はかからないため、登録料や参加費を求められた時点で、カジノではなくネットワークビジネスへの勧誘だと考えてください。
人を疑わずに生きてきた人が、最初から批判的な目で話を聞くのは難しいかもしれません。それでも「儲け話」については一度立ち止まってください。知人・友人・先輩・家族に聞いてみてください。本当に確実な儲け話なら、わざわざ教えずとも身内で、もしくは仲間内で儲ければいいはずです。それを他人に教えるのは、相手が参加したほうが勧誘した側が稼げるからです。
怪しい儲け話はうのみにせず、セミナーなどには参加しないようにしましょう。勧誘を受けたり契約してしまったりした場合は、早めに消費者ホットライン188に相談してください。
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