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カジノが合法化されたらオンラインカジノはどうなるのか?

「カジノが合法化されたら、オンラインカジノはどうなるのか?」日本のIR構想はオンラインカジノに規制をもたらすのか?IR整備法や政府内閣資料を調べてみました。

目次

 IR整備法にオンラインカジノに関する記載はなし

カジノ合法化

ついに日本でもカジノが合法化することが確実となりました。

「カジノが合法化されたのだから、オンラインカジノも合法!」なんて安易なことがあるはずもなく、オンラインカジノだって合法になるためには法律に明記される必要があります。そこで、成立した特定複合観光施設区整備法(IR整備法・カジノ整備法)を調べてみると、膨大な記述の中にオンラインカジノに関する記載はどこにもありません。

 内閣会議資料に記載されたオンラインカジノ

オンラインカジノにはノータッチ

しかし、その特定複合観光施設区整備法を制定するために内閣に設置された「特定複合観光施設区域整備推進本部」および、その傘下の「特定複合観光施設区域整備推進会議」の資料ではオンラインカジノというキーワードを見ることができます。

25Pに「オンラインカジノの禁止」と記載されています。

44Pにオンラインカジノという表現ではないものの、「カジノ施設外から参加できるオンラインゲームは不可」という記載があります。

これらを見て「ギャッ!オンラインカジノ、オワタ!」と思われる方も沢山いると思いますが、ここでいうオンラインカジノはわたしたちがプレイしているオンラインカジノとは意味合いが違います。

これらでいうオンラインカジノ禁止とは「日本のカジノライセンスを受けたカジノ事業者(IR事業者)のカジノ施設はリアルカジノ限定であり、インターネットを使用したオンラインカジノで事業を展開することは禁止」という意味です。わたしたちがプレイしているオンラインカジノを規制するものではなく、これからライセンスを受ける日本のIR事業者に対する規制です。

実際にこれら「特定複合観光施設区域整備推進会議取りまとめ」の基となった「特定複合観光施設区域整備推進会議」の資料を見てみると、

2Pの「依存防止対策の考え方」の機会の限定で「オンラインカジノの禁止」(第4回で議論)とあり、

13Pに以下のような記載があります。

依存症予防等の観点からカジノ施設への厳格な入場管理を行うことから、カジノ事業において実施を認めるカジノ行為は、カジノ施設内で実施されるものに限定すべきではないか(例えば、カジノ施設外から参加できるオンラインゲームは不可。)。

このようにオンラインカジノやそれに類する言葉は使ってあっても、わたしたちのプレイしているオンラインカジノとは意味合いが違うので悲観する必要はありません。

 カジノ合法化されたらオンラインカジノはどうなるのか?

カジノが合法化されたらオンラインカジノはどうなる?

もちろん、法律に記載がないから違法ではないとは言い切れませんが、やはりこれまで通り、論争はあるものの、公判で処罰された例はない「グレーゾーン」というポジションが続くと思われます。カジノが合法化されたからといってオンラインカジノが規制されることはないと思われます。

 推測 日本の法律でオンラインカジノが規制されない理由

オンラインカジノは財源になるかも?

IR法でカジノが合法化する時世になったにも関わらず、なぜ日本ではいまだにオンラインカジノに関する法規制がなされずにグレーゾーンの状態が続くのでしょうか?

「海外で合法的に運営されているオンラインカジノを規制すると色々と面倒だから」という、日本人的な「事なかれ主義」もあるでしょうが、わたしは、ひょっとすると以下のような事情もあるのではないかと推測しています。

「オンラインカジノを合法化して財源に組み込むという将来的な芽を潰したくないから」

大胆な推測ですが、意外とこれは「ある」のではないかと思います。

オンラインギャンブルに関する世界的な潮流は「オンラインギャンブルを合法化して財源に組み込む」です。すでにヨーロッパの多くの国ではオンラインギャンブルは合法化されて自国の財源に組み込まれていますし、あのアメリカだって現在、段階的ながらオンラインギャンブルに対して開放路線に向かいつつあります。

日本の官僚にだって、そういうことをちゃんと考えている人がいるはずです。

世界でオンラインギャンブルが合法化に向かう中、現段階でオンラインカジノを違法として全面禁止にしてしまうと、将来、合法化されたときに「法律の整合性」が取れなくなり、財源に組み込み難くなるので、現在は見てみぬふり、触れないでおこう、という事情もあるのではないでしょうか?

ただし、オンラインカジノが合法化される場合は、人目をはばかることなく堂々とプレイできる代償に、現在享受している様々な長所も無くなるのでしょうが…

でも、それはここでの話題とは違うので、またの機会に。