マーチンゲール法の正しい賭け方、勝てるカジノ攻略法かを徹底解説
カジノの攻略法としては最も有名な「マーチンゲール法」。賭け事で負けた時に賭け金を2倍にする、というごく単純な仕組みで「理論上負けない」という触れ込みから、カジノに限らずFXなどの投資の世界でも「必勝法」と呼ばれることがあります。
しかし、勝てなければ全てを失うリスクが常につきまとう非常に特徴的なこの方法。詐欺にも多く使われてしまう手法で、「マーチンゲールはダメ!〇〇法を使え!」と考える方もかなり多くなっています。ただ、マーチンゲール法を「良いもの」としか考えないのも、「悪いもの」としか考えないのも問題です。「敗北=死」という覚悟の下、鉄壁の防御力を身に着けたこのマネーシステムは、使いどころを間違えなければ最強の戦略としてゲームを有利に進めることができるでしょう。
しかし、つい熱くなって自然にやってしまい、大損してしまう…といったことも。そんな二面性を持つマーチンゲール法について、分かりやすく解説していきます。
- この記事のまとめ
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マーチンゲールは利益が出るまで賭けた額の倍額を賭けていく手法
理論上は負けないが、勝つまで続けなければ必ず損失が出る
ベットリミット(賭け上限)に注意する必要がある
この記事はおよそ 7分 で読むことができます。時間がない方は目次を活用しましょう
マーチンゲール法はどんな攻略法か?
「マーチンゲール法」とは、カジノのシステムベット(一定のルールを使ったカジノ攻略法)の一つです。ルーレットやバカラなどのゲームにおいて、負けた時に次に賭ける額を1単位から2単位にし、勝ったタイミングで賭け額を戻します。負けたら賭け額の単位を倍プッシュを繰り返し、どこかのタイミングで1回でも勝てば負け分が取り戻せるので、よほどのことがない限りトータルでプラスになります。
攻略法としては一番「負けにくさ」に特化しており、勝率で言えば何のシステムもなく遊んだ時に比べ格段に高いことは間違いありません。例えば、勝率50%のゲームで10回マーチンゲールを行った場合、理論上の勝率は99.9%以上となります。ただ、短時間で爆益を得られる手法ではなく、試行回数を重ねて期待値を積む必要があります。また全ての勝負に負けた場合、利益に比べ相当量の損失を抱えてしまいます。これに限らずシステムベットはどの手法でも一長一短あるので、目的に合わせて使い分けるのが勝利への近道と言えます。
なお、有名な攻略法のため、カジノによってはマーチンゲール法・ココモ法・パーレー法などのベッティングシステムによるベットを制限、もしくは禁止している場合があります。利用規約をよく読んでからベットすることをお勧めします。
マーチンゲール法の賭け方(使い方)
ここではマーチンゲール法の実際の使い方を下記で説明しています。といってもベット方法は非常にシンプルで簡単なので、基本的には次の解説をお読みいただければすぐに理解できると思います。
マーチンゲール法の正しい手順
まず、遊ぶテーブルゲームを選びます。ルーレットの赤/黒・偶数/奇数・前半/後半、バカラのプレイヤーなど、勝利すると配当が2倍になるゲームを選びましょう。バカラのバンカーは配当が2倍になりませんし、ブラックジャックは追加のアクションが必要になる場合があり適しません。
ここからマーチンゲールの始まりです。やり方は非常にシンプルで、まずは1回目のベットを行います。1回目のベット額がそのままマーチンゲール法が1回成功した時の儲けになるので、資金に応じたベット額を選びましょう。
ここでは最小額を1ドルとして開始します。 そしてゲームをプレーし、勝てばその時点でマーチンゲール法成功です。リセットして最初から始めます。 負けてしまった場合、今度はベット額を倍にします。前回のスタートは1ドルでしたので次は2ドルとなります。
ゲームをプレーし、勝てばマーチンゲール成功、ベット額を最初に(1ドル)戻します。負けた場合、さらにベット額を倍にします(4ドル)。
さらに負けたら前回の2倍の8ドルベット、勝てば1ドルに戻す。これを繰り返して、1回勝つまで勝負を行い、勝った段階でマーチンゲール法は成功です。ベット額を元に戻すのを忘れないでください。
資金が底を尽きるまで全部ベットするという方法もありますが、ベット額に上限を設定し、ある程度マイナスになってしまったらその時点でマーチンゲールを諦める損切り方法もあります。
例えば、5連続で負けてしまった場合、$1で始めると$1→$2→$4→$8→$16となりますが、ここで負けた時点でゲームを終了します。これを「4マーチン」(初回の負けはマーチンとしてカウントしない)などと呼びます。
マーチンゲール法は勝てるのか?2つのシミュレーション
基本的な賭け方は前項で理解できたと思いますので、いざ実践…!と言いたいところですが、その前にマーチンゲール法を使った時のシミュレーション結果を見ていきましょう。
ルーレットで「赤」にベット(初期ベット額$1)し、3回目・5回目・10回目に「赤」に入り、それ以外は全て黒に入った場合
回数 | ベット額 | 勝敗 | 獲得額 | 累計損益 | 勝敗決定後のアクション |
---|---|---|---|---|---|
1回目 | $1 | 負け | -$1 | -$1 | ベット額を倍にする。$1→$2 |
2回目 | $2 | 負け | -$2 | -$3 | ベット額を倍にする。$2→$4 |
3回目 | $4 | 勝ち | $4 | +$4 | ベット額をスタート時のベット額に戻す→$1 |
4回目 | $1 | 負け | -$1 | ±$0 | ベット額を倍にする。$1→$2 |
5回目 | $2 | 勝ち | +$2 | +$2 | ベット額をスタート時のベット額に戻す→$1 |
6回目 | $1 | 負け | +$1 | +$1 | ベット額を倍にする。$1→$2 |
7回目 | $2 | 負け | -$2 | -$1 | ベット額を倍にする。$2→$4 |
8回目 | $4 | 負け | -$4 | -$5 | ベット額を倍にする。$4→$8 |
9回目 | $8 | 負け | -$8 | -$13 | ベット額を倍にする。$8→$16 |
10回目 | $16 | 勝ち | +$16 | +$3 | ベット額をスタート時のベット額に戻す→$1 |
3勝7敗と厳しい結果でしたが、10回の合計ではきちんと利益が出ています。
バカラで「プレイヤー」にベット(初期ベット額$1)し、9回目まで連続でバンカーが出て、10回目にプレイヤーが勝利した場合
回数 | ベット額 | 勝敗 | 獲得額 | 累計損益 | 勝敗決定後のアクション |
---|---|---|---|---|---|
1回目 | $1 | 負け | -$1 | -$1 | ベット額を倍にする。$1→$2 |
2回目 | $2 | 負け | -$2 | -$3 | ベット額を倍にする。$2→$4 |
3回目 | $4 | 負け | -$4 | -$7 | ベット額を倍にする。$4→$8 |
4回目 | $8 | 負け | -$8 | -$15 | ベット額を倍にする。$8→$16 |
5回目 | $16 | 負け | -$16 | -$31 | ベット額を倍にする。$16→$32 |
6回目 | $32 | 負け | -$32 | -$63 | ベット額を倍にする。$32→$64 |
7回目 | $64 | 負け | -$64 | -$127 | ベット額を倍にする。$64→$128 |
8回目 | $128 | 負け | -$128 | -$255 | ベット額を倍にする。$128→$256 |
9回目 | $256 | 負け | -$256 | -$511 | ベット額を倍にする。$256→$512 |
10回目 | $512 | 勝ち | +$512 | +1 | ベット額をスタート時のベット額に戻す→$1 |
初回から9連敗で賭け金が$512まで膨れ上がりましたが、10回目の挑戦で全ての損失を帳消しし、初期ベット額分の利益が出ています。手持ちのチップとマックスベット額に注意する必要がありますが、このように理論上はプラスにもっていくことができます。
マーチンゲール法をカジノで検証してみた結果
こちらで紹介するのは、ジパングカジノが運営しているYouTubeチャンネル『ジパングTV』でマーチンゲール法を取り扱った「ジパングカジノ研究所」という動画です。
「9連敗すればマーチン失敗とし、2,000回バカラを遊んでペイアウト率を検証する」動画になっています。勝率は50%以上、9連敗した回数も平均以下でしたが、果たしてペイアウト率は…?
マーチンゲール法の光と闇が詰まった動画になっていますので、是非ご覧になってみてはいかがでしょうか?
制限なしで賭け続けた場合のシミュレーション結果
「無限の金と時間があれば必勝法」と噂されるマーチンゲール法。さて、どれくらいのお金が必要なのか、現実的に見ていきましょう。
例えば1回目に1円をベットしたとします。負けてしまい、次に2円をベット。その後は4円… 10回目にはトータルで512円をベットするのはシミュレーションでご覧になったと思います。
11回目は1,024円、12回目は2,048円… 20回目での賭け金は524,288円。この時点で損失は100万円を超えています。
21回目は1,048,576円。30回目になると、536,870,912円。50回目だとなんと…562,949,953,421,312 円。日本の国家予算を遥かに超えた562兆円です。
たった1円の利益のために500兆円もの金額を用意するなんてできませんから、現実的には絶対にリミットが必要なことが分かります。上限を定めて遊ぶことを強くお勧めします。
マーチンゲール法を使うメリット
マーチンゲール法は、損失が出る可能性を極限まで減らした、「守備的マネーシステム」とも言うべき攻略法です。そのため、その守備力は他のシステムベットと比べても圧倒的。利益の少なさや負けた時のリスクといったものを天秤にかけ、「それでも鉄壁のマネーシステムで勝ちたい!」という方にはまさにうってつけのシステムではないでしょうか。
1回でも勝てばよく、1回でも勝てばそれまでの損失を全て清算し利益が出せる。他のマネーシステムだと、連勝が必須だったり、数回に1回は勝たないと利益を出せなかったりと、リスクは小さいですが求められる運がそれなりにあります。マーチンゲールでは1セットの中で1回でも勝てば必ず利益が出るので、使いどころによっては非常に強力と言えるでしょう。
また、ルールが至極単純なので、初心者の方でも簡単に使うことが出来ます。最近のライブカジノでは「倍掛け」ができるボタンなどもあるので、迷わずプレイすることが出来るでしょう(ただし、カジノに慣れていない間はフラットベット【ずっと同額で遊ぶ方法】をおススメします。薄い可能性を引いて全て軍資金を使ってしまい、カジノが嫌いになるのは勿体ありません…)。
マーチンゲール法の弱点とデメリット
「勝率50%のゲームを何回も勝負し、1回でも勝てればプラス」という成功率が高めのマーチンゲール法。一見カジノ必勝法のようにも見えます。しかし、大変強固な防御力を持つ一方で、気を付けたい注意点や欠点も存在します。中でも一番のデメリットは、「負けると全てを失い破産を招く」ことです。その他にもいくつかのご注意いただきたいポイントをご紹介しますので、是非ご覧の上マーチンゲールを実践してください。
連続で失敗すると全てを失う可能性がある
システムベットとしての成功率は非常に高く魅力的に見えますが、失敗すればすべてを失って破産を招くのがマーチンゲール法のデメリットです。
仮に勝率50%のゲームでマーチンゲール法を使用した場合、10回中1回も勝てずに10連敗する確率は約 0.10%(1024回に1回)となります。この連敗する確率の低さこそマーチンゲール法のメリットですが、しかしそれは連敗したときのリスクの大きさをも意味しています。10回中1回でも勝てば負け分をひっくり返せる代わりに、1回も勝てなければ$1,023もの損失を抱えてしまうのです。
「0.1%を引くわけないだろう」という考えは安易と言わざるを得ません。例えば1分に1勝負行うバカラテーブルがあったとして、1日で行われる勝負は1440回。1テーブルだけでも1日に1回は10連勝・10連敗するのが自然です。過信は禁物、きちんと弱点を理解しましょう。
勝率50%のゲームはほとんど存在しない
当たれば2倍の配当が貰えるゲームを「勝率50%」とついつい考えがちですが、実際にはカジノゲームで勝率50%のゲームというのはほとんどありません。基本的にはどのようなゲームでもカジノ側の取り分(=ハウスエッジ)が存在しますので、実際にマーチンゲール法を使用するときはこの確率よりも厳しい勝負になります。
ゲームごとにハウスエッジ異なりますが、例として、ルーレットには「0」があり、赤でも黒でもハズレ扱いになるので、実際には赤・黒に賭けて当たる確率は18/37=約48.6%となります。「たかが1%くらい」と思われるかもしれませんが、これで計算しなおすと10連敗する確率は約784回に1回まで上昇します。思っている確率よりも分が悪いことを頭に入れて遊ぶことをおススメします。
ベットリミット(賭け額の上限)が存在していること多い
全てのカジノでは「テーブルリミット」が設定されており、1回に賭けられる最大金額が設けられています。例えば$1でマーチンゲールをスタートさせた場合、9回目で256ドル、10回目だと512ドルの掛け金になります。しかし、実際のオンラインカジノのゲームだとベットリミットが100~200ドル程度に制限されているゲームも多く、そうなると1回の勝利で利益を取れなくなってしまうため、許される連敗数が少なくなります。
また資金的にも10回目の勝負に挑むために必要な軍資金は累計で1023ドルも必要になり、そこまでの資金を持っているプレイヤーにしか使えない贅沢な方法となってしまいます。
マーチンゲール法はどんなカジノゲームに向いているのか
マーチンゲール法は、勝つと賭け金の2倍の配当が貰えるゲームを前提としたマネーシステムです。必ずテーブルゲームを選びましょう。また、その威力を存分に発揮させるためには独立事象のゲームを選択することをおすすめします。
ルーレットであれば、「赤」「黒」、「奇数」「偶数」、「前半」「後半」が配当を2倍にできる賭け方なので、いずれかを使ってマーチンゲール法を実行できます。バカラであれば「プレイヤー」の場合配当が2倍になるので使いやすいと思います。バンカーにベットすると配当が1.95倍で計算しにくいので、ノーコミッションバカラを使うのがおススメです。その他、シックボーの大小など、当たると配当が2倍になることが確定しているものを選びましょう。
マーチンゲール法の名前の由来
昔、変わり者が多いとして有名だった南フランスのマーティギューという地方があって、このマーティギューの出身者が好んでこの倍々ベットを使用しては往々にしてギャンブルに負けていたことから、それを嘲笑して「マーチィギューシステム」→「マーチン ゲール法」となったらしいです。
名前の由来の時点で、なんだかヤバそうなシステムです・・・
システムを意識していなくても、負けを取り返そうとするときに無意識にマーチンゲール法を使用することはごくごく普通にありえることで、言い換えればマーチンゲール法を使うのはギャンブラーの一般的な心理だと言えます。心臓に悪い方法ですが、そういった心境を味わうのもギャンブルの醍醐味の一つでしょう。