マーチンゲール法は、「負けてしまったら次のゲームで賭ける金額を2倍にする」という、手順のごく簡単なベッティングシステム(…
マーチンゲール法で勝てない理由は?400回の実践で見えた資金管理のコツ
「マーチンゲール法はあまり勝てない」「マーチンゲール法を使っていたら大きく負けてしまった」というプレイヤーの声も多く見受けられます。
そこでこの記事では、マーチンゲール法の賭け方といった基本的な部分から、どうしてマーチンゲール法で損失が膨らんでしまうのか、損失を抑えるためにはどういった点を工夫すればよいのか、について解説します。
この記事で分かること
- マーチンゲール法で変わるのは収支の振れ幅(分散)だけで、ハウスエッジ(控除率)は変わらない
- マーチンゲール法で損失が膨らむプレイヤーは、ベット額を上げすぎているか資金が少ない

この記事はおよそ 12分 で読むことができます。
マーチンゲール法とは

「マーチンゲール法」とは、オンラインカジノのテーブルゲーム(ルーレットやバカラなど)で利用できるシステムベットです。
勝ったら2倍の配当をもらえるゲームにベットして、負けたら賭け金を2倍にして、勝ったら賭け金を戻す、という大変シンプルな仕組みのシステムベットとなっています。
広く知られたシステムベットで、世界中のカジノ愛好家に使われている賭け方です。また、マーチンゲール法から派生したシステムベットも多く、「システムベットの原型」といってもよいでしょう。
マーチンゲール法の賭け方
- 勝率が50%で配当がおおよそ2倍のゲームにベットする
- 勝負に負けたら、勝てるまでベット額を2倍ずつ上げていく
- 勝ったら、次のベット額を最初の金額に戻す
マーチンゲール法の賭け方はとてもシンプルで、上記の手順どおりに賭けていくだけです。そのため初心者のプレイヤーでも簡単に利用できます。
また、ルーレットの赤・黒、バカラのプレイヤー、「クレイジータイム」「モノポリーライブ」の1など、勝率がおおよそ50%のゲームで使いやすく、対応できる種類が多いのもマーチンゲール法の特徴です。
なお、ノーコミッションバカラのバンカーは手数料が引かれない代わりに、バンカーが6で勝った場合の払い戻しが半分になります。その回だけ損失を取り戻せなくなるため、マーチンゲール法で使う場合は注意してください。
ただし、前提として押さえておきたいのは、マーチンゲール法を使ってもゲームのハウスエッジ(控除率)や還元率(RTP)は一切変わらないという点です。変わるのは収支の振れ幅(分散)だけで、「小さな利益を高い頻度で得るかわりに、低い頻度で大きな損失を負う」という形に付け替えているにすぎません。トータルの期待値はフラットベットと同じです。
マーチンゲール法が勝てるといわれている理由

マーチンゲール法が勝てるといわれる理由は、次の3点にまとめられます。
- 短期的には負けで終わりにくい
- 1回の勝ちで、それまでの損失を取り返せる
- シンプルなベット方法なので初心者にも扱いやすい
2倍配当のゲームで負けるたびに賭け金を2倍にしていけば、それまでの損失の合計より次の1勝の払い戻しのほうが必ず大きくなります。そのため資金とテーブルリミットが続く限り、何連敗していても1回の勝利で1単位分のプラスに戻ります。1サイクル内で負けたまま終わりにくいのは、この構造によるものです。
マーチンゲール法で勝てない理由はベット額の管理不足が多い

しかし、マーチンゲール法には大きな落とし穴があります。それは「連敗が続くと資金の大半を失う危険がある」ことです。マーチンゲール法で損失を膨らませる多くのプレイヤーは、この部分を見落として、もしくはよく理解せずに使っています。
下の表は最初を1ドル〜10ドルでスタートした場合のベットする金額、そして1回目から数えて連敗する頻度(勝率50%で計算)を示しています。
| ベット回数 | 1ドルベット | 5ドルベット | 10ドルベット | 連敗する頻度 |
|---|---|---|---|---|
| 1回目 | 1ドル | 5ドル | 10ドル | 2回に1回 |
| 2回目 | 2ドル | 10ドル | 20ドル | 4回に1回 |
| 3回目 | 4ドル | 20ドル | 40ドル | 8回に1回 |
| 4回目 | 8ドル | 40ドル | 80ドル | 16回に1回 |
| 5回目 | 16ドル | 80ドル | 160ドル | 32回に1回 |
| 6回目 | 32ドル | 160ドル | 320ドル | 64回に1回 |
| 7回目 | 64ドル | 320ドル | 640ドル | 128回に1回 |
| 8回目 | 128ドル | 640ドル | 1,280ドル | 256回に1回 |
| 9回目 | 256ドル | 1,280ドル | 2,560ドル | 512回に1回 |
| 10回目 | 512ドル | 2,560ドル | 5,120ドル | 1,024回に1回 |
| 11回目 | 1,024ドル | 5,120ドル | 10,240ドル | 2,048回に1回 |
| 12回目 | 2,048ドル | 10,240ドル | 20,480ドル | 4,096回に1回 |
| 13回目 | 4,096ドル | 20,480ドル | 40,960ドル | 8,192回に1回 |
| 14回目 | 8,192ドル | 40,960ドル | 81,920ドル | 16,384回に1回 |
| 15回目 | 16,384ドル | 81,920ドル | 163,840ドル | 32,768回に1回 |
※連敗する頻度は勝率をちょうど50%と仮定した計算値です。この記事で検証しているバカラのプレイヤーは、引き分けを除いた勝率が約49.3%なので、実際の連敗頻度は表の値よりわずかに高くなります。
たとえば、スタートを1ドルに設定した場合でも、5回連続で負ければ次は32ドルをベットしなければいけませんし、7連敗したら128ドル、10連敗したら1,024ドルをベットしなければいけません。それで得られる利益は1ドルです。
もし10ドルでスタートしたら、7連敗するだけでベット額は1,000ドルを超えます。
連敗さえ止まればその時点でそのサイクルはプラスに転じますが、勝敗の偏りは想像より高い頻度で発生します。
たとえば、1ゲーム30秒で完結するスピードバカラで勝率を約50%と仮定すると、片側に10回連続で偏る(連勝・連敗いずれも)頻度は計算上おおよそ4時間に1回程度です。負けだけに限っても8〜9時間に1回の頻度になるため、1日続けて遊べば10連敗は十分に起こり得る範囲といえます。
また、初心者のプレイヤーが勘違いしがちなのが「連敗する確率」です。たとえば勝率50%のゲームでは、7連敗する確率は0.78%(128回に1回)となっていますが、これは1回目から7回目まで負け続ける確率のことを指しています。
そのため、もし6連敗してしまったら、その時点で次に負ける確率は「50%」です。6連敗後、次に負けて7連敗する確率が0.78%というわけではありません。
そのうえで、「そんなに簡単に連敗しないだろう」とベット額を最初から上げすぎてしまうと、早いタイミングで連敗の波に遭い、資金の大半を失うことになります。
マーチンゲール法をバカラで約400回試した結果

軍資金は1,000ドルとして、スタート金額を大きくするとどういったメリットやデメリットがあるのか、について調査するため、「1ドルスタート」と「5ドルスタート」の両方で検証しています。
そのほかの条件は以下のとおりです。
シミュレーションの前提条件
- 軍資金は1,000ドル
- 1ドルベット、5ドルベットで検証
- Evolutionのスピードバカラで、バカラの「プレイヤー」側のみにベット
- 200ラウンド行うか、次のベット額を出せなくなるまで試行
1ドルスタートで200回プレイヤーベットを続けプラスで終えたシミュレーション
| ラウンド数 | ベット額 | 勝敗 | 損益額 | 残高 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 1ドル | × | -1ドル | 999ドル |
| 2 | 2ドル | ○ | 2ドル | 1,001ドル |
| 3 | 1ドル | × | -1ドル | 1,000ドル |
| 4 | 2ドル | × | -2ドル | 998ドル |
| 5 | 4ドル | ○ | 4ドル | 1,002ドル |
| 〜中略〜 | ||||
| 110 | 8ドル | × | -8ドル | 1,039ドル |
| 111 | 16ドル | × | -16ドル | 1,023ドル |
| 112 | 32ドル | × | -32ドル | 991ドル |
| 113 | 64ドル | × | -64ドル | 927ドル |
| 114 | 128ドル | ○ | 128ドル | 1,055ドル |
| 〜中略〜 | ||||
| 196 | 4ドル | ○ | 4ドル | 1,140ドル |
| 197 | 1ドル | ○ | 1ドル | 1,141ドル |
| 198 | 2ドル | ○ | 2ドル | 1,143ドル |
| 199 | 1ドル | × | -1ドル | 1,142ドル |
| 200 | 2ドル | × | -2ドル | 1,140ドル |
スタートが1,000ドル・1ドルベットの場合、9連敗(必要資金511ドル)までは耐えられますが、10連敗には1,023ドルが必要になるため、10連敗目で資金が尽きて破綻します。9〜10連敗は1回のプレイでは起こりにくいものの、試行回数を重ねればいずれ必ず訪れる連敗数です。
途中で連敗が挟まるときもありましたが、7連敗のあとに勝利し、それまでの損失を取り戻すことができました。
その後も目立った連敗はなく、結果的には140ドルのプラスで終了しました。ただし、これは連敗が資金の範囲内に収まった1例にすぎません。連敗に耐えられる残高があるほど「プラスで終わる回数」は増えますが、そのぶん1度の破綻で失う額も大きくなるため、トータルの期待値が改善したわけではありません。
5ドルスタートでプレイヤーベットを続けて継続不能になったシミュレーション
続いて、最初のベット額を5ドルでスタートし、200回プレイヤーベットを続けたときのシミュレーションを見ていきます。
| ラウンド数 | ベット額 | 勝敗 | 損益額 | 残高 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 5ドル | × | -5ドル | 995ドル |
| 2 | 10ドル | ○ | 10ドル | 1,005ドル |
| 3 | 5ドル | × | -5ドル | 1,000ドル |
| 4 | 10ドル | ○ | 10ドル | 1,010ドル |
| 5 | 5ドル | × | -5ドル | 1,005ドル |
| 6 | 10ドル | × | -10ドル | 995ドル |
| 7 | 20ドル | × | -20ドル | 975ドル |
| 〜中略〜 | ||||
| 190 | 5ドル | × | -5ドル | 845ドル |
| 191 | 10ドル | × | -10ドル | 835ドル |
| 192 | 20ドル | × | -20ドル | 815ドル |
| 193 | 40ドル | × | -40ドル | 775ドル |
| 194 | 80ドル | × | -80ドル | 695ドル |
| 195 | 160ドル | × | -160ドル | 535ドル |
| 196 | 320ドル | × | -320ドル | 215ドル |
軍資金1,000ドルで5ドルスタートの場合、耐えられる連敗数は7回までです。8連敗まで耐えるには累計1,275ドルの資金が必要になるため、1,000ドルでは8回目のベット(640ドル)を出せません。
7連続で負ける確率は128回に1回(約0.78%)です。200回のシミュレーションであれば、むしろ一度も起きないほうが珍しい水準といえます。
今回のシミュレーションでは、途中まで大きな連敗もなくゲームを続けられていたのですが、あと少しでシミュレーションが終わるというときに7連敗を喫してしまいました。
8回目のベット額が残高を超えたため終了となり、残高は215ドル、損失は785ドルという結果になりました。196ラウンドの時点で軍資金の約8割を失っています。
マーチンゲール法のシミュレーション結果への考察・無駄な損失を抑える方法

このシミュレーション結果を踏まえると、マーチンゲール法をなんとなく使用しているとどこかのタイミングで大損失が発生してしまう可能性がある、ということが分かりました。
負けで終わりにくいという特徴を活かしつつ、想定外の損失をどう避けるかという観点で整理します。
スタート額は資金の100分の1までに抑える
マーチンゲール法で耐えられる連敗数は、「軍資金 ÷ スタート額」の比率だけで決まります。累計損失は「スタート額×(2のn乗-1)」で計算でき、この値が軍資金を超えた時点で破綻します。
たとえば軍資金1,023ドルなら、スタート1ドルで10連敗、5ドルで7連敗、50ドルで4連敗までです。逆にスタートを1ドルに固定すると、手持ち10ドルで3連敗、100ドルで6連敗、1,023ドルで10連敗まで耐えられます。資金を増やしてもスタート額を同じだけ上げれば、耐えられる連敗数は元に戻ります。
目安としては、スタート額を資金の100分の1までに抑えてください。この比率なら6連敗時点の累計損失が資金の63%(63/100)に収まり、7連敗で127%となって資金を超えます。たとえば軍資金1,000ドル・スタート10ドルなら、6連敗(累計630ドル)までは続けられますが、7回目に必要な640ドルのベットができず破綻します。勝率50%と仮定すると6連敗が起こる確率はおよそ64分の1で、実戦でも十分に起こり得る範囲です。
マーチンゲール法は1サイクルあたりの利益が小さいぶん、連敗に耐えることが前提の賭け方です。少ない軍資金で一発逆転を狙うのには向いていません。
あらかじめ損切りラインを設定しておく
一気に損失が増えてしまうのがマーチンゲール法の特徴です。
1ドルでスタートしたとしても、5連敗で-31ドル、6連敗で-63ドル、7連敗で-127ドルと文字通り倍々ゲームで損失が増えていきます。そのため、大きな損失を避けるためには、あらかじめ「損切りライン」を決めておくとよいでしょう。
たとえば5連敗の時点でリセットして次のセットに移る、と設定しておけば、31ドル以上の損失をそのセットで出す心配はなくなります。
1セットで失う額に上限を設けておけば、想定外の損失を抱える事態は避けられます。ただし損切りをしても期待値そのものは変わらず、1回あたりの損失の上限を決めているだけである点は押さえておいてください。
もし5連敗で損切りをして、次のゲームで勝っていた……という状況になると割り切りにくいかもしれません。損切りをしたあとはいったんそのゲームから離れ、別のテーブルに移るとリセットしやすくなります。なお、各ゲームの結果は独立しているため、テーブルを移ること自体に有利・不利はありません。
ミニマムベットが小さくマックスベットが大きいゲームを使う
マーチンゲール法には2つの失敗条件があります。1つは「残高が次のベット額を下回ってしまったとき」ですが、もう1つは「テーブルリミット(1回に賭けられる最大金額)が次のベット額を下回ってしまったとき」です。
特にRNGバカラやRNGルーレットの場合、最大ベット額をかなり制限していることがあります。
たとえば「最小5ドル・最大100ドル」のバカラテーブルでは、5ドル→10ドル→20ドル→40ドル→80ドルのあとに160ドルが賭けられないので、実質5連敗するとマーチンゲール法は継続できなくなります。
そのため、テーブルリミットについては事前に必ず確認しておきましょう。テーブルによっては「最低1ドル〜最高50,000ドル」といったリミットを用意しているカジノもあります。このテーブルであれば、リミット上は15連敗まで耐えられます(16回目のベット32,768ドルまで置けます)。ただしそこまで続けるには65,535ドルの資金が必要です。
少なくとも、自分が想定している連敗数を下回るようなテーブルリミットである場合は、そのテーブルは使わないほうがよいでしょう。
まとめ:マーチンゲール法で勝てない原因は資金とのバランス
マーチンゲール法はテーブルゲームのプレイヤーによく知られたシステムベットです。初心者にも使いやすく、資金とテーブルリミットが続く限りは何連敗しても1回の勝利でプラスに戻るという分かりやすさが特徴ですが、耐えられる連敗数を超えて負けた場合は資金の大半を失うというリスクも抱えています。
資金に対してスタート額が大きすぎることが、マーチンゲール法で損失が膨らむ最大の要因です。使える資金が少ないまま、あるいは大勝ちを狙って資金と見合わないベットを繰り返せば、耐えられる連敗数を早々に超えます。この賭け方と付き合ううえで一番重要なのは、資金とベット額のバランスをあらかじめ決めておくことです。
また、「マーチンゲール法は良くない、この方法が最も良い」という意見も正確ではありません。そもそも、どの賭け方でも還元率(RTP)とハウスエッジ(控除率)は変わらないため、「どの賭け方のほうがお得」という差は元来ありません。
マーチンゲール法は、負けたときのリスクの大きさと勝ったときのリターンの少なさと引き換えに、「短期的には負けで終わりにくい(プラスで終える頻度が高い)」という特徴を実現しています。どの賭け方でもフラットベットと比べたときに、何かを犠牲にして何かを強化しているのであり、還元率(RTP)そのものが上がるわけではありません。
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