カジノのモンテカルロ法|正しい賭け方と計算方法・注意点を解説
「モンテカルロ法」は、数列を使って賭け金を決めるベッティングシステムです。その名はモナコのモンテカルロに由来すると言われています。賭け金の根拠が数列で決まるため、その場の判断に頼らず手順どおりに進められるのが特徴で、腰を据えて取り組みたいプレイヤーに向いています。
この記事で分かること
- モンテカルロ法は手順が少し複雑なので、慣れるまではメモが必要
- 2倍配当、3倍配当のテーブルゲームで効果を発揮しやすい

この記事はおよそ 10分 で読むことができます。
モンテカルロ法とは?数列でベット額を決めるベッティングシステム
「モンテカルロ法」とは、カジノのベッティングシステム(一定のルールを決めて賭け金を動かす方法)の一つです。ルーレットやバカラで、決められた条件に従って賭け金を上げ下げし、負けたときの損失をカバーして利益に繋げる点が特徴。
数列を使って1ゲームごとに計算するので、慣れるまでは難しい手法ですが、紙とペンで遊べるオンラインカジノならではのベット方法です。
注意したいのは勝率そのものが上がるわけではない点です。各ゲームは独立した抽選のため、期待値や控除率(ハウスエッジ)は変わらず、変えられるのは収支の振れ幅(分散)と資金管理だけ。連勝より、ある程度負けてから勝つ方が1サイクルの利益は出やすく、短時間で結果が出る手法ではありません。
カジノに確実に勝てる方法は存在しないため、正しい手順で記録を残しながら資金管理を行う「1つの型」だと考えてください。
モンテカルロ法の賭け方(使い方)

モンテカルロ法は、数列を用いて賭け金をコントロールすることで、負けた分の損失を取り戻し最終的には利益を上げることを目指す、ベッティングシステムの一つです。
「勝てば数列の両端を消す・負ければ賭け金額を数列に追加する」を繰り返し、数列がなくなるか1個になるまで賭けを続けます。数列がなくなるか1個になった段階で利益が出ていれば、その1サイクルは成功です。
手順を理解できたら、無理のない範囲で実際に試しながら慣れていきましょう。
モンテカルロ法の正しい手順と記録方法
モンテカルロ法の仕組みは少々複雑なため、実際に書いてみるのがおすすめです。はじめのうちは紙と筆記用具を用意して、記録を残していくやり方が確実です。

まず、基準となる【1・2・3】の3つの数字を書きます。
この数字はスタート時のベット額に直結します。1単位を大きくしたいプレイヤーは【2・4・6】や【10・20・30】のように、比率を保ったまま金額を上げてもかまいません。大切なのは「1単位・2単位・3単位」の比率でそろえることです。
以下の説明はすべて【1・2・3】を基準に書いています。

次に、今ある数列の左端と右端にある数字を足した合計が、次のベット額になります。今回は1+3=4なので、賭け金【4】ドルでゲームをプレイします。この数字は、負けたときにはじめて数列に書き足します。
ここで勝った場合、3倍配当のゲームであれば数列【1・2・3】の両端から2個ずつ消えて数字がなくなるため、この時点で1サイクル終了です。2倍配当のゲームでは両端から1個ずつ消えて【2】が残り、数字が1個になるのでこちらも1サイクル終了です。消し方の違いは後述します。

しかし、このゲームで負けてしまったとします。この場合、負けたベット額を数列の右端に書き足します。【1・2・3】に4を足して【1・2・3・4】となり、2ゲーム目のベット額は左端と右端の合計、1+4=【5】です。
その後、賭け金5ドルでゲームをプレイします。

それも負けてしまった場合、同じように5を書き足して【1・2・3・4・5】となり、3ゲーム目のベット額は1+5=【6】です。
これも負けると6を書き足して数列は【1・2・3・4・5・6】となり、4ゲーム目のベット額は1+6=【7】になります。
この状態で、めでたく勝利を収めたとします。ここからの進め方は、遊んでいるゲームや賭けている箇所によって異なる対応が必要です。
3倍配当ゲームで勝ったときの消し方

勝利で3倍の配当が得られる場所(ルーレットのダズンベット・コラムベットなど)にベットしていた場合です。

3倍配当ゲームの場合、今ある数列の両端から2個の数字を消します。今の数列は【1・2・3・4・5・6】なので、両端から【1・2・5・6】を消して【3・4】と記録します。
2倍配当ゲームで勝ったときの消し方

勝利で2倍の配当が得られる場所(ルーレットの赤・黒、バカラのプレイヤー賭けなど)にベットしていた場合です。

2倍配当ゲームの場合、今ある数列の両端から1個の数字を消します。今の数列は【1・2・3・4・5・6】なので、両端から【1・6】を消して【2・3・4・5】と記録します。
1サイクルの終わり方と損切りの目安

3倍配当ゲームを例に説明すると、今の数列は【3・4】となっているので、次のベット額は左端と右端の合計、 3+4=【7】となります。数列は【3・4・7】となります。

これを続けていき、最終的に数字がすべてなくなるか、1個になった時点でモンテカルロ法の1サイクルは終了です。
2倍配当・3倍配当のどちらでも、数列を最後まで消し切れば利益が残ります。一方、数列が1個残った状態で終えた場合は、収支がプラスにならないことがあります。いずれの場合も、連敗が続いて数列が伸びると賭け金が膨らんで損失が大きくなります。
目安として、数列が10個以上並んだタイミングで、収支がマイナスでも損切りすることをおすすめします。【1・2・3】から始めて7連敗すると数列は10個になり、その時点の累計損失は49単位です(1単位1ドルなら49ドル、1単位10ドルなら490ドル)。次の1手は11単位になります。
なお、損切りラインを決めても期待値そのものは変わりません。1回のセッションで失う額に上限を設ける、資金管理の取り決めとして考えてください。テーブルの上限額と手持ち資金はどちらも有限なので、数列を伸ばし続けることはできません。
モンテカルロ法と相性が良いカジノゲーム

モンテカルロ法を効果的に使うための条件は、「勝ったときに必ず一定の倍率が支払われる」ゲームであることです。つまり基本的には、勝ち負けがはっきりしているテーブルゲームでの実践が向いています。
ルーレットであれば、「ダズンベット」「コラムベット」が配当を3倍に、「赤」「黒」、「奇数」「偶数」、「ハイ」「ロー」が配当を2倍にできる賭け方なので、いずれかを使ってモンテカルロ法を実行できます。
バカラであれば「プレイヤー」は配当が賭け金を含めて2倍になるため、そのまま使えます。バンカーは勝利時に5%のコミッションが引かれて払い戻しが1.95倍になり、数列の計算と噛み合いません。
ノーコミッションバカラでもバンカーが6で勝った場合は半額配当になるルールが一般的で、「必ず一定の倍率が支払われる」という前提が崩れます。バカラで使う場合はプレイヤーを選んでください。
その他、シックボーの大小など、当たると配当が2倍か3倍になることが確定しているものを選びましょう。
ブラックジャックは、ダブルダウンやスプリットでベット額が途中で変わることがあり、数列で決めた賭け金と一致しなくなります。モンテカルロ法とは相性がよくありません。
ライブバカラ・ライブルーレットなどのライブゲームでも使えます。
モンテカルロ法のシミュレーション(3倍配当と2倍配当ゲームの違い)

手順の説明で触れたとおり、消せる数字の本数は3倍配当と2倍配当で違います。この差は、1サイクルを終えるのに必要な勝利ペースにも効いてきます。
数列は1回の負けにつき1つ増えます。3倍配当は1回の勝ちで4つ消えるため、5回に1回のペースで数列の長さが変わらず、それより高い頻度で当たれば短くなります。2倍配当は1回の勝ちで2つ消えるため、分岐点は3回に1回です。(実際の収支は数列の値によって変わります)
「では3倍のほうが楽なのでは」と思うところですが、3倍配当は当たる確率が低くなります。ヨーロピアンルーレットのダズンベットは37分の12で32.43%、赤・黒は37分の18で48.65%です。どちらも分岐点は上回りますが、その余裕の大きさが違うため、一概にどちらが良いとは言えません。
3倍ゲームのシミュレーションの結果
ルーレットで「第1ダズン(1〜12)」に賭けたとき、「ベット1回目〜3回目は負け、4回目勝ち、5・6回目負け、7回目勝ち」だった場合でシミュレートします。
数列は【1・2・3】を基準にスタートします。
| 回数 | 数列 | ベット額 | 勝敗 | 配当 | 累計損益 | 勝敗決定後のアクション | アクション後の数列 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1回目 | 1・2・3 | $4(1+3) | 負け | $0 | -$4 | ベット額「4」を右に書き足す | 1・2・3・4 |
| 2回目 | 1・2・3・4 | $5(1+4) | 負け | $0 | -$9 | ベット額「5」を右に書き足す | 1・2・3・4・5 |
| 3回目 | 1・2・3・4・5 | $6(1+5) | 負け | $0 | -$15 | ベット額「6」を右に書き足す | 1・2・3・4・5・6 |
| 4回目 | 1・2・3・4・5・6 | $7(1+6) | 勝ち | $21 | -$1 | 左端と右端の数字2つを消す | 3・4 |
| 5回目 | 3・4 | $7(3+4) | 負け | $0 | -$8 | ベット額「7」を右に書き足す | 3・4・7 |
| 6回目 | 3・4・7 | $10(3+7) | 負け | $0 | -$18 | ベット額「10」を右に書き足す | 3・4・7・10 |
| 7回目 | 3・4・7・10 | $13(3+10) | 勝ち | $39 | +$8 | 左端と右端の数字2つを消す | 数がなくなったので終了 |
このように、今回は2勝5敗と勝率は低かったにもかかわらず、1サイクル終了時点で利益をあげることに成功しています。
2倍ゲームのシミュレーションの結果
バカラで「プレイヤー」に賭けたとき、「ベット1回目・2回目は負け、3回目勝ち、4・5回目負け、6・7回目勝ち」だった場合でシミュレートします。
| 回数 | 数列 | ベット額 | 勝敗 | 配当 | 累計損益 | 勝敗決定後のアクション | アクション後の数列 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1回目 | 1・2・3 | $4(1+3) | 負け | $0 | -$4 | ベット額「4」を右に書き足す | 1・2・3・4 |
| 2回目 | 1・2・3・4 | $5(1+4) | 負け | $0 | -$9 | ベット額「5」を右に書き足す | 1・2・3・4・5 |
| 3回目 | 1・2・3・4・5 | $6(1+5) | 勝ち | $12 | -$3 | 左端と右端の数字1つを消す | 2・3・4 |
| 4回目 | 2・3・4 | $6(2+4) | 負け | $0 | -$9 | ベット額「6」を右に書き足す | 2・3・4・6 |
| 5回目 | 2・3・4・6 | $8(2+6) | 負け | $0 | -$17 | ベット額「8」を右に書き足す | 2・3・4・6・8 |
| 6回目 | 2・3・4・6・8 | $10(2+8) | 勝ち | $20 | -$7 | 左端と右端の数字1つを消す | 3・4・6 |
| 7回目 | 3・4・6 | $9(3+6) | 勝ち | $18 | +$2 | 左端と右端の数字1つを消す | 数が1つになったので終了 |
勝ち負けの数では負けが多いのですが、上記のように最終的な収支はプラスとなりました。このように、短期的な勝ち負けの並びに一喜一憂せず、1サイクル単位で回収を狙うのがモンテカルロ法の考え方です。
モンテカルロ法のメリット・デメリット
ダランベール法やマーチンゲール法など、他のベッティングシステムに一長一短があるのと同様、モンテカルロ法にもメリットとデメリットがあります。
負けたときにベット額を上げる「ネガティブプログレッション」タイプですが、連敗してもベット額の上がり方は穏やかです。
モンテカルロ法を使うメリット
- 負けたときのベット額の上昇が緩やかで、収支の振れ幅(分散)と資金の減り方を抑えやすい
- 暗算では管理しにくいが、手元で紙とペンを使えるオンラインカジノなら実行しやすい
- 1サイクルの区切りが明確なので、どこでやめるかを事前に決めやすい
- 賭け金の根拠が数列で決まるため、その場の判断でベット額を動かさずに済む
モンテカルロ法を使うデメリット
- 慣れてくるまで難しく、実践で使用するには筆記用具、もしくはメモを取れるアプリが必須
- 大きな連敗を喫すると取り戻しに時間がかかる、損切りも必要
- 数列が1個残った状態でサイクルを終えると、収支がプラスにならないことがある
- ごくまれにベッティングシステムの使用が禁止されているカジノがある
- 1サイクルだけでは収支がブレやすいため、資金管理を前提に腰を据えて使う必要がある
- 1サイクル成功時の利益は数単位にとどまる一方、失敗して損切りするときの損失は数十単位になる。得られる額と失う額が釣り合っていない
- スタートの金額が大きいとベット上限に引っかかり、資金回収が厳しくなる可能性がある
データ分析・乱数計算(数学的モンテカルロ法)との違い

※少し難解な内容で、モンテカルロ法の手順とは直接の関係がありません。興味のないプレイヤーは読み飛ばしていただいて大丈夫です。
「モンテカルロ法」という名前を別の文脈で聞いたことがあるプレイヤーもいるかもしれません。しかし、それがカジノに関係するビジネスでない場合は、数学の世界で使われる「モンテカルロ・シミュレーション」を指していることがほとんどです。
「モンテカルロ・シミュレーション」とは、乱数を用いて将来を予測する手法です。かみ砕いて言えば「サイコロを何百回と投げ、その平均から予想を立てる」方法にあたります。
企業の年間売上、1か月の株価の変動、1日に発生する交通事故の件数といったものは、あらかじめ知ることができません。そこで、過去のデータをもとに予測の材料となるモデルを自分たちで用意することになります。
過去の経験をもとに(上の例で言えば取引先の最近の受注数だったり、車を使う人の平均年齢だったり)、自分たちが調べたいものの数を占うサイコロ(のようなモデル)を作り、あとはプログラムが何百回とサイコロを振って平均を出してシミュレートしていく、これがモンテカルロ・シミュレーションです。
このように、ここまで説明してきたベッティングシステムの「モンテカルロ法」とは直接の関係はありません。
なお、カジノの各ゲームは独立した抽選(RNG)で行われるため、過去の出目から次の結果を予測することはできない点には注意が必要です。数学的な手法としての「モンテカルロ・シミュレーション」に興味のあるプレイヤーは、その語で検索してみてください。
まとめ:モンテカルロ法は1サイクル単位で収支を管理する資金管理の型
モンテカルロ法は、数列でベット額を決めることで、負けた分の回収を1サイクル単位で組み立てるベッティングシステムです。倍賭け系と違ってベット額の上がり方が緩やかなため、資金の減り方を把握しながら進められます。
ただし、変えられるのは収支の振れ幅(分散)と資金管理の形だけで、ゲームの控除率(ハウスエッジ)や期待値は一切変わりません。
ルーレットのダズンベットに賭けるならヨーロピアンルーレットの控除率(ハウスエッジ)2.70%、バカラのプレイヤーなら約1.24%が、モンテカルロ法を使っても使わなくてもそのままかかります。
数列が伸びればベット額と必要資金は増え続け、テーブルの上限額と手持ち資金はどちらも有限です。使う前に1単位の額と損切りラインを決め、無理のない資金設定を前提にしてください。
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