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佐藤純の賭博回遊業 たまにはアングラカジノでも

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社会人なら週5日の労働と2日の休暇があたりまえだろうが、俺はその真逆だ。普段は週0~2日が労働で、残りは博打に明け暮れている。そんな俺だが、知り合いからの依頼で、久しぶりに労働で汗を流してしまった。休みもほとんどなく、仕事で忙殺される毎日だったが程良い気分転換にはなった。

今日は「給料」という真っ当な資金を懐に、歌舞伎町の片隅にある喫茶店に入店することにした。もちろん喫茶店は表の顔で、実際には博打のできるアングラなお店になっている。店内に入ると、更に裏口に繋がるルートが有り、そこから博打場に成っている秘密の部屋に入ることができるのだ。

通常のインカジと呼ばれる店とは構造が少し違うが、提供されているサービスはほぼ同じで、所謂オンラインカジノを遊ぶことができる。自宅でも遊戯はできるのに、何故店に行くのか疑問に思うのかもしれないが、もちろんメリットはある。こういった店はレートが安定していて、勝てばすぐに等価交換ができる。後は外貨両替手数料がないと言ったところか。

ゲームはジパングカジノ系と同じプラットフォームになるが、インカジでは遊べない機種も置いてあるのが特徴だ。すぐに思いつくのは「ウォールストリートフィーバー」「グレートブルー」「ペンギンパラダイス」などはインカジには確実に無い(昔は存在していたが、客が勝ちやすいのか?いつの間にか消えた)。その他、掛け金などにも違いが有るが、基本的な仕様は同じなので特に混乱することは無い。

さて、説明はここまでにしよう。俺は店員に10人の諭吉を渡し、1000ドルの点数で勝負を開始した。

ライブゲームからバカラを開き、罫線にさっと目を通すと、バンカーに○が3つ付いている。ツラ狙いで50ドルをバンカーに置いたのだが、10カードばかりのタイゲームとなってしまった。

余談だが、アングラカジノでは最低ベットが20~50ドルに設定されていることが多く、この店では50ドルがミニマムになっている。インカジで勝負をすると下が4ドルということもあり、それに慣れている俺にとってはミニマムでも大きく張っているように錯覚してしまう。

次のゲームだが、タイの後は逆に行くことにしているので、プレーヤーに張ることに。プレーヤーに配られたカードはJと8のナチュラル8の完成だ。よっぽどのことがなければ俺の勝利なのだが、こういう時に限ってよっぽどのことが起きる。いつまで経っても払い戻しがなかったので、カードを確認してみると、バンカー側に9とKが配られているではないか!負けてはしまったが、カードがオープンされる度に一喜一憂できるのだからバカラというのはつくづく面白いと思う。

ここで一旦状況の整理だ。現在2連敗の-100ドル。罫線はタイを挟んでバンカーが5連勝している。じっくり勝負をしてもいいのだが、ここ数日の勝率はすこぶる悪い。このまま行ってもじわじわ削られて死ぬだけの未来に行き着く可能性が高い。ここは大胆に攻めるべきだと判断し、バンカーへ300ドルを投下する。

これで勝てばプラス域なのだが、もしもの時を想像してしまい体中から冷や汗が吹き出してきた。おとなしくバンカーに落ちればいいのだが・・・。1分ほど瞑想し、残高を確認してみると・・・残高が1200ドルに成っている!どうやら俺は賭けに勝ったようだ。

少し早いが、ここでアウトコールをかける。深追いすれば大概落とされるので、上がった時におとなしく引くのが吉だ。さらに高みを目指して奈落の底に落とされて後悔する、何度その雪辱を味わってもやめられないのが当然博打の魅力なのかもしれないが。それを理解して、やめる勇気も必要だ。

この物語はフィクションです。あくまでも「読み物」としてお楽しみいただくためのものであり、インカジ(カジノカフェ)を奨励するものではありません。ネットカフェでのインカジ利用では摘発者が頻発しています。

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